購入した収益物件を売却しようと決めたとしても、そのタイミングにためらわれる方は多いでしょう。
売り時というのは、どのような投資でも難しい局面です。
今回は、不動産投資について、その収益物件の売却する理想的なタイミングについて、キャッシュフロー(お金の流れ)を中心に考察していきます。
収益物件を売却する理想的なタイミングとは:キャッシュフローを考える
不動産投資で収益物件を売却しようと考えるとき、単純に買った時よりも高く売れるから売るという考えが浮かびますが、これは誤りです。
なぜなら、仲介手数料や各種税金などが配慮されていないため、売却した結果として手元に残ったお金が単純に利益とはならないからです。
では、年間の税引き後のキャッシュフローを元に考えた場合はどうでしょうか。
たとえば、年間の税引き後のキャッシュフローが300万円の物件があり、今売却すれば1億円で売れるとします。
ローンの残債は6500万円あるとして、10年後には8,000万円で売却できると仮定し、売却の経費は500万円だったとしましょう。
この段階で売れば、1億円からローンの残債と売却経費を差し引きし、3,000万円のお金が手元に残ります。
つまり、これから10年間で手に入る300万円×10年分のキャッシュフローが、その場で手に入ることになり、10年間を得した気になってしまいますが、これも大きな誤りです。
収益物件を売却する理想的なタイミングとは:ローン残債についても考える
先ほどの例について何が間違いであるかといえば、10年後の残債についてが、そのままもれてしまっていることです。
年間300万の元本を返済できているとすれば、10年後の残債は3500万円となるため、現在売却をして3,000万円のお金を手元に残すよりも多い金額を残すことができます。
具体的には、10年後の売却益である8,000万円に10年分のキャッシュフローを足した1億1,000万円から、ローン残債の3,500万円と経費である500万円を差し引いた7,000万円のお金が手元に残ることになるのです。
10年分の元本である3,000万円を差し引いても4,000万円が手元に残ることになり、今売却するよりも1,000万円も得です。
ただし、10年後の話というのがポイントでもあり、その間に何が起こるかは未知数です。
リーマンショックのようなことが起これば、売却物件の価値が暴落する可能性もあるため、そのあたりのリスクも十分に配慮しなければなりません。
まとめ
不動産投資において、収益物件を売却する場合には、キャッシュフローに注目し、かつ残債にも注意しながら利益を想定しなければなりません。
もちろん、先に起こる出来事のリスクなども十分に配慮しながら、売却のタイミングを計るのが肝要です。
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