超低金利時代と言われる現在、金融機関から融資を受けて不動産投資をしようと考える人も多いでしょう。
しかし、不動産を購入して賃貸に出す、価値が上がったら売却するといった投資による利回りや利益の側面だけを見ていると、金利上昇の時代が来たとき、大変な目に遭いかねません。
そこで今回は、不動産投資のために物件を購入しようと考えている人に向け、金利上昇のリスクとその回避対策をご紹介します。
不動産投資家なら気になる!金利上昇リスクをきちんと知ろう
投資目的で不動産を購入する場合、その資金を銀行からの融資でまかなうことが多いでしょう。
今は超低金利政策や量的緩和政策により、2%ほどの低金利となっています。
そのため不動産投資家としては、とても有利な状況と言えます。
ただ、この状況がこれからずっとつづくとは限りません。
バブル景気以前の80年代、住宅ローンやアパートローンの金利は5~8%だったという事実から考えても、近い将来、金利がそれくらいに上昇するリスクを想定しておく必要があるでしょう。
ある日一気に金利が上がれば、融資額が大きい分、ローンの返済額は驚くほど上がってしまいます。
そうなれば賃料の引き上げだけでは乗り切れず、利回りが悪化し赤字に転落することも。
「低金利時代だから、どうにかなるだろう」と楽観的に不動産投資に手を出すのは危険なことだと考えましょう。
不動産投資家がやっておくべき金利上昇のリスク回避対策とは?
そうした金利上昇リスクを回避する対策としては、以下の2つが挙げられます。
●自己資本の比率をできるだけ上げる
不動産購入の際、自己資金の割合を多くして、借入金をできるだけ抑えること。
当然のようですが、金利上昇リスク回避策としては基本中の基本です。
●固定金利の選択を検討する
不動産投資として購入する物件は、長年住み続ける住宅とは違い、売却を最終ゴールとする場合も多いので一概には言えませんが、金利上昇リスクの備えるという意味では固定金利の選択も検討の余地ありです。
そもそも不動産投資向けの融資では、全期間固定金利で設定できる金融機関はほとんどなく、多くは固定金利選択型となります。
固定金利選択型の期間は3~10年が一般的ですが、売却時期を考えて3~5年にしておくと安心かもしれません。
まとめ
不動産投資をする場合の金利上昇リスクは、どんな時代でも頭に入れておく必要があります。
利回りがよく価値が下がりにくい物件を見極めることはもちろん大事ですが、将来起こりうる金利上昇のリスクや事前にできるリスク回避方法を知った上で事業計画をしっかり立てることも忘れずに!
そうした慎重な対策こそが、不動産投資の“勝ち組”になるコツと言えそうですよ。